6

7

ニロギ

ニロギ
パックいっぱいに詰まった小魚、「ニロギ」です。 ニロギとは、オキヒイラギのこと。柊の葉の形に似ており、やや沖合にいるヒイラギの意味で、オキヒイラギという名がつきました。高知県では「ニロギ」と呼ばれていますが、「ヘイタロウ(平太郎)」「イチブ」「エノハ」など、地域によってさまざまな呼び名を持つ魚。主に干物や唐揚げにして食べられていますが、軽く焼いてから二倍酢や三倍酢につけて食べるのが土佐流の食べ方。 ニロギは、沿岸域にいる小魚で底曳き網や定置網でとれますが、利用する地域とまったく利用しない地域がくっきりと分かれる魚なのだそう。もともとは、非常にローカルな存在で、「ニロギ」という名が知られるようになったきっかけが、作家檀一雄氏のエッセイと知り、久しぶりに『美味放浪記』を手に取りました。国内篇の最初にでてくるのが高知。檀氏が佐川町を訪れたときの町の様子も描かれています。焙ると際立つ特有の香りと旨みが絶品の小魚です。(執筆:鶴見悠子)